マンション購入

マンションの購入・売却時に役立つ~管理費と修繕積立金の違い~

管理費と修繕積立金の違いをノートに書いた

 

マンションの購入で悩んでいる方に質問です。

 

Aマンション(管理費:5,000円で修繕積立金が25,000円)、Bマンション(管理費が20,000円で修繕積立金が10,000円)のマンションのどちらを選びますか?

 

この2択において、適切な選択をするためには管理費と修繕積立金の違いを理解する必要があります。

 

本記事では、適切な選択ができるように管理費と修繕積立金の違いについて理解を深めていただきます。

こんな方におすすめ

  • マンションの購入・売却を考えている方
  • 管理費と積立金の違いを知りたい方
  • マンション管理組合の運営に興味のある方
 
 

 

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1 知っておくべきマンションの管理費と修繕積立金の違い

マンションを購入する際に気になるのが、マンションそのものの価格、購入時初期費用、そして購入後に毎月必要となる管理費と修繕積立金です。

 

管理費と修繕積立金は一般的に月額3万円程度必要となることがあり、マンションを30年間所有すれば、総額で1,000万円以上になることも少なくありません。

 

それにも関わらず、この管理費と修繕積立金がなぜ必要か、どのように使われるのかを正確に理解している人は意外と少ないです。

 

管理費と修繕積立金は区分して経理しなければならず、それぞれの使用用途を正しく理解していないとマンション選びを失敗します。

 

冒頭の2択において、適切な選択ができるように管理と修繕積立金の違いを理解していきましょう。

 

 

2 マンションにおける管理費の使用用途は?

管理費(標準管理規約27条に規定)は個人の家計に置き換えれば生活費のようなもので、毎月必要となる日常的な管理のための費用です。

 

そして、どのようなサービス(コンシェルジュを雇いたい、滝や川といった水景設備を持ちたい、豪華な共用施設にしたい等)を受けたいかという住民・管理組合の意向によって、高くもなり安くもなります。

 

管理費は管理員の人件費、清掃員の人件費、管理業者に支払う管理委託料、エレベーターや機械式駐車場といった共用設備の保守点検、植栽管理等のために必要となります。

 

さらには、日常使用で壊れてしまった集会室のエアコンや自動ドアの故障等のための補修費は管理費から支出しますが、こうなってくると修繕積立金との使用用途の区別がつかない人も多いと思います。

 

ここで認識いただきたいことは、管理費は日々のマンション生活を送るうえで、毎日支出する必要経費だということです。

 

ただし、当然のことながら、掃除ができず汚れが目立つ、機器類のメンテナンスが適切にされていないマンションは住み心地が悪く、中古市場でも評価されませんので、異常に安い管理費には注意をしてください。

 

+ ⇒⇒⇒ 標準管理規約 27条 クリックしてください

管理費

管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。

一 管理員人件費

二 公租公課

三 共用設備の保守維持費及び運転費

四 備品費、通信費その他の事務費

五 共用部分等に係る火災保険料、地震保険料その他の損害保険料

六 経常的な補修費

七 清掃費、消毒費及びごみ処理費

八 委託業務費

九 専門的知識を有する者の活用に要する費用

十 管理組合の運営に要する費用

十一 その他第32条に定める業務に要する費用(次条に規定する経費を 除く。)

 

 

3 マンションにおける修繕積立金の使用用途は?

修繕積立金(標準管理規約28条に規定)は個人の家計に置き換えれば貯蓄のようなもので、将来的に必要となる大きな修繕のために毎月積み立てておくものです。

 

修繕積立金はマンションの構造や設備によって積み立てるべき金額が変わってきます。

 

そのためにどのような工事が、いつ頃、いくらぐらいの金額で実施されるかをまとめた長期修繕計画書が必要となり、この表から必要な金額を算出し、逆算して積み立てていくことになります。

 

使用用途としては、一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕(大規模修繕工事、鉄部塗装工事、給水ポンプの交換等)や、不測の事故やその他特別な事由により必要となる事案に対して準備しておく資金です。

 

そのため、管理費の段で記載したような修繕は積立金ではなく、管理費からの支出となります。

 

つまり、管理費のように毎月支出されるものではなく、修繕積立金が高額だとしてもこれは将来に向けて準備をしているものですので、特に問題視する必要はなく、将来を見越した管理組合運営を行っている良いマンションと思って良いと思います。

 

ここで冒頭に問いかけたAマンション(管理費:5,000円で修繕積立金が25,000円)とBマンション(管理費が20,000円で修繕積立金が10,000円)ではAマンションを選ぶべきということがわかりましたね。

 

修繕積立金が低い場合(㎡単価が100円を切るような場合)は将来のために貯金ができていないマンションであり注意が必要と考えください。

 

この点については、以下の記事を参考にご覧いただけると幸いです。

 

 

+ ⇒⇒⇒ 標準管理規約 28条 クリックしてください

修繕積立金

管理組合は、各区分所有者が納入する修繕積立金を積み立てるも のとし、積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する 経費に充当する場合に限って取り崩すことができる。

一 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕

二 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕

三 敷地及び共用部分等の変更

四 建物の建替え及びマンション敷地売却(以下「建替え等」という。) に係る合意形成に必要となる事項の調査

五 その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のた めに特別に必要となる管理

2 前項にかかわらず、区分所有法第62条第1項の建替え決議(以下「建 替え決議」という。)又は建替えに関する区分所有者全員の合意の後であ っても、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14年法律第 78号。以下「円滑化法」という。)第9条のマンション建替組合の設立 の認可又は円滑化法第45条のマンション建替事業の認可までの間におい て、建物の建替えに係る計画又は設計等に必要がある場合には、その経費 に充当するため、管理組合は、修繕積立金から管理組合の消滅時に建替え不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度として、修繕積 立金を取り崩すことができる。

3 第1項にかかわらず、円滑化法第108条第1項のマンション敷地売却 決議(以下「マンション敷地売却決議」という。)の後であっても、円滑 化法第120条のマンション敷地売却組合の設立の認可までの間において、マンション敷地売却に係る計画等に必要がある場合には、その経費に充当 するため、管理組合は、修繕積立金から管理組合の消滅時にマンション敷 地売却不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度として、修繕積立金を取り崩すことができる。

4 管理組合は、第1項各号の経費に充てるため借入れをしたときは、修繕 積立金をもってその償還に充てることができる。

5 修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない。

 

 

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4 支払った修繕積立金は返還されるのか?

管理費や修繕積立金はマンションを所有している限り支払い義務を負います。

 

では、新築から数年間住んだマンションを売却する場合、まだ一度も修繕積立金を使用していない管理組合であれば、これまで支払った修繕積立金は返還されるのでしょうか?

 

結論としては返ってきません。

 

背景としては、修繕積立金や管理費は管理組合の安定的かつ将来的な運営のために必要不可欠な財源であり、個人が部屋を売却する都度、個別に清算していたので、安定運営が望めません。

 

そのため、基本的には管理規約に「一度支払った修繕積立金や管理費は返還しない」と定めて、管理組合運営を行うことが賢明です。

 

なお、返還に関しては標準管理規約にも明確に記載がありますのでこちらを参考にしてください。

 

+ ⇒⇒⇒ 標準管理規約 60条 クリックしてください

管理費等の徴収

1~5項割愛

6 組合員は、納付した管理費等及び使用料について、その返還請求又は分割請求をすることができない。

 

 

まとめ マンションの管理費と修繕積立金の違い

管理費と修繕積立金の違いはお分かりいただけましたか。

 

管理費は住民にとって日常的にどのようなサービスを受けたいか、またどのような生活の質を求めるかによるソフト面から決まり、修繕積立金はマンションの建築・設備といったハード面から決定されます。

 

国土交通省は修繕積立金が安いまま放置されていることや増額が遅くなったことによる積立金の不足を心配しています。

 

管理費は少しの我慢や工夫で抑えることが可能ですので、早い段階から住民がどのようなサービスを求めるのかということをしっかりと話し合い、最適な管理仕様が実現できるようにするとともに、少しでも早く修繕積立金を増額して将来に備えておくことをお勧めします。

 

マンションを購入するタイミングだけの必要費用で決めるのではなく、その先何十年も見通すことが損をしないマンション選びに繋がります。

 

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