【こんな悩みを解決したい】
- 理事会の出席率が悪く、いつも理事会が成立しないので理事会が成立するようにしたい。
マンション管理組合の理事をしていて、理事会が成立せずに悩んでいませんか。
実は理事会を成立させやすくするための抜け道があります。
とても単純な方法ですが、どのマンションでもお勧めできるような方法ではありません。
この記事は3分程度で読むことができますので、最後までお読みいただけると幸いです。
1 出席理事が少なくマンションの理事会が成立しない
あなたのマンションの管理規約では理事会の成立要件はどのように定められていますか。
標準管理規約を参考にすれば、理事の半数以上が出席することで理事会が成立し、出席した理事の過半数以上が賛成すれば議事が可決されます。
この規定と違いはないと思います。
つまり、理事が10名いるなら、5名以上が参加しなければ理事会が成立せず、単なる理事同士が集まり、雑談をしている状態になります。※監事は理事ではないので注意してください。
この記事を読んでいるということはおそらくあなたのマンションでは、理事にやる気がなく、(もしくは独裁型の理事長やご意見番がいて雰囲気が悪い)この5名が集まらない状況だと思います。
このような場合に理事会を成立させるためのお勧めしない解決方法がありますので紹介します。
2 マンションの理事会が成立しない!お勧めしない出席率を上げずに解決する方法
マンションの管理規約は区分所有法等の法律に反しない内容であれば、各マンションで自由に決めることができます。
そして、理事会の成立要件に関しては、区分所有法上の規定はありません。
理事会が成立しにくい場合の解決方法 理事会の成立要件を変更する
理事会が成立しない場合のお勧めしない解決方法
規定がないことを逆手に取り、理事会が成立しないと悩みを抱えているマンションでは、成立要件である「理事の半数以上の参加」の規定を3分の1や4分の1に変更してしまえばいいのです。
理事会を成立しやすくするための解決方法に関する注意事項
解決方法に関する注意事項
- 監事は理事ではないため、理事会の成立要件には関与しないこと
- 成立要件は緩和しても決議要件は緩和しないこと
監事は理事ではないため理事会の出席人数にカウントしてはいけません。
また、成立要件は緩和しても決議要件は緩和しない方が良いです。
考えてみてください。
民主主義の原則を前提としたマンション管理組合に関わる様々な規定があるなか、過半数が賛成していない場合の案が通ってしまう状況はさすがにおかしいでしょう。
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3 マンション理事会の成立要件を変更することの注意事項
管理規約を変更することで、理事会の成立要件を緩和することができることをご理解いただけたと思います。
では、この解決方法をお勧めしないと主張する背景とは………、理事会(管理組合)の私物化を避けるためです。
理事会を私物化する理事の考え
- 自分の都合の良い意見を通したい
- わずかな人数でグループを組んでマンションを牛耳りたい
このような人に理事になってほしくありませんし、もし、理事に就任した場合、健全な管理組合運営の妨げになるのは容易に想像がつきますよね。
また、標準管理規約53条に関しては次のようなコメントがあります。
国土交通省がこのようなコメントを出していますし、もし、理事会の成立要件を緩和するなら、その理由について必要性や合理性をマンション内でしっかりと合意形成を取る必要があります。
なお、悩ましいこととして、理事会が成立しないマンションではそもそも区分所有者が管理組合運営に無関心の場合が多く、総会に議案が上程されると可決されてしまいます。
管理規約の変更は特別決議事項のため、無関心マンションは議案可決に必要な定数が集まらず、否決となる可能性が高いのではないかと考える人も多いと思います。
しかし、「自分の都合の良い意見を通したい」、「わずかな人数でグループを組んでマンションを牛耳りたい」という人たちは、無関心層から委任状を集めます。
結果として、理事会の成立要件が緩和され、望まない管理組合運営の私物化が実現されてしまうので注意が必要です。
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まとめ マンションの理事会が成立しない!お勧めしない出席率を上げずに解決する方法
本記事のまとめ
- 出席理事が少なくマンションの理事会が成立しない
- マンションの理事会が成立しない!お勧めしない出席率を上げずに解決する方法
- マンション理事会の成立要件を変更することの注意事項
理事会が成立しない場合のお勧めしない解決方法と注意事項を読んでどのように思いましたか。
第三者管理方式という新たな管理組合運営の方法が出始めていますが、大切な財産であるマンションを守るのは区分所有者一人一人の高い意識と行動です。
本記事で紹介したような解決方法はとらず、管理組合運営の大切さや楽しさを理事になった一人一人が発信することで、理事のなり手を増やしていくことが重要です。
次の理事候補にこのことを伝え、マンション全体の管理組合運営に積極的に参加できる雰囲気、仕組みづくりにより、理事会が不成立とならないようにすることが、一番の解決方法だと考えます。
本記事が皆様の管理組合運営の参考になれば幸いです。
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