修繕積立金

マンションの修繕積立金を値上げする総会議案に記載すべき5つの事項

修繕積立金の値上げを意図する右肩上がりのグラフ

 

修繕積立金を値上げするために、アンケートや説明会を繰り返してようやく総会を迎えるようになったときに、「総会議案書に何を記載すればいいのか」と悩んでいませんか?

 

総会議案書の記載方法次第では、せっかく検討してきたことが否決になってしまうことや記載内容が不十分として審議保留になってしまうことがあります。

 

本記事では総会で円滑な承認がもらえるように、修繕積立金を値上げするときの総会の決議要件やこれだけは総会議案書に記載しておくべき5つのことを紹介します。

 

本記事をお読みいただくことで修繕積立金を値上げする総会議案書に記載する内容を把握でき、総会での円滑な進行ができるようになります。

なお、その前提として総会に至るまでの過程が重要になることは言うまでもありません。

 

 

1 マンションの修繕積立金を値上げする総会議案は普通決議?特別決議?

標準管理規約に倣えば、修繕積立金の値上げは普通決議で可能です。

 

そのため、多くのマンションでは普通決議で値上げすることができます。

 

しかし、稀に特別決議で決定すると定められているマンションがありますので、ご自宅のマンションの管理規約にどのように定められているかを確認してください。

 

総会でこの手の質問があったときには必ず根拠を持って、答えることができるように準備をしてください。

 

もし反対派がいたときには少しでも説明がしどろもどろになるといった弱みを見せると、そこばかりを指摘されます。

 

 

 

2 修繕積立金を値上げする総会議案に記載すべき5つの事項

修繕積立金の値上がりを示したグラフ

 

修繕積立金の値上げを決議するにあたって、「必ず記載すべき事項」と「できれば記載する事項」の合計5つがありますので、議案書作成の参考にしてください。

 

総会議案に記載する5つの事項

  • 各戸の修繕積立金をいくらに値上げするのか?
  • いつから修繕積立金を値上げするのか?
  • 説明会やアンケートの実施等のこれまでの検討の経緯
  • アンケート結果や説明会の結果
  • 将来的に修繕積立金がどうなるのか?

 

2-1 総会議案書に必ず記載すべき事項

①各戸の修繕積立金をいくらに値上げするのか?

部屋別で記載し、●円(現在)から●円(値上げ後)に変更することがわかるように記載します。

 

「2倍にします。」といった単純な記載方法は避けるべきで、しっかりと各区分所有者が議案書を見た時にいくら支払うべきかがわかるような記載にしておく必要があります。

 

※以下のような一覧表を添付すれば㎡単価を100円から200円に値上げするとわかります。

部屋番号

専有面積

現在

変更後

101号室

50㎡

5,000円

10,000円

102号室

100㎡

10,000円

20,000円

 

注意事項

・多くのマンションは専有面積に応じて修繕積立金が設定されているのですが、古いマンションであれば、㎡単価に基づかない、いびつな設定になっていることもあったりします。

           

・複数の値上げ案を提示し総会で決定したいという方がいますが、総会は決める場所であり、そのような選択方式を取りたいのであれば、事前にアンケートや説明会で絞り込みを行うべきです。

 

②いつから修繕積立金を値上げするのか?

修繕積立金は管理費と一緒に毎月一定の日付で引き落とされています。

 

総会議案書には●年●月の引き落とし分から変更すると記載します。

 

2-2 総会議案書にできれば記載する事項

①説明会やアンケートの実施等のこれまでの検討の経緯

総会に向けてどのような手順で検討を進めてきたのか経緯を記載します。

 

これは経緯を知らない人に状況を理解していただくだけでなく、将来、再度、修繕積立金の値上げを検討することになったときに、総会議案書を見ることでどのような手順で進めたのかがわかるというメリットもあります。

 

進め方:修繕積立金の値上げ

  • 最新の長期修繕計画書を準備し、計画に沿った資金計画を確認する
  • 理事会の方針として、いつの時点を目指して修繕積立金を値上げするかを決める
  • アンケートを実施する
  • 出た意見を理事会で確認し、その意見に対する理事会の考えをまとめる
  • 理事会の方針及びアンケート結果の報告、説明会を開催する
  • 総会を開催し値上げの決議をする

 

②アンケート結果や説明会の結果

総会に向けてアンケートや住民説明会を実施したのでれば、アンケート結果や質疑のポイントを記載します。

 

 

③将来的に修繕積立金がどうなるのか?

多くのマンションでは均等積立方式(途中で変更せずに将来にわたり同じ金額を積み立てる方式)ではなく、段階改定方式(数年おきに定期的に値上げを行い積み立てる方式)を採用しています。

 

段階改定方式の場合、将来的にも修繕積立金を変更していく必要があるので、次はいつ頃、修繕積立金の値上げを検討するのか、今後の予定を記載します。

 

例えば5年後の第●期理事会や、第1回目の大規模修繕工事後といったように具体的に記載します。

 

 

まとめ マンションの修繕積立金を値上げする総会議案に記載すべき5つの事項

 

チェックリスト

  • マンションの修繕積立金を値上げする総会議案は普通決議か?特別決議か?
  • 修繕積立金を値上げする総会議案に記載すべき5つの事項

 

修繕積立金の値上げは理事会にかなりのパワーがかかります。

 

マンションの将来のことを考えての値上げであるにも関わらず、この変更を提案したときの役員は、心無い区分所有者からかなり責められたりもします。

 

アンケートや住民説明会を開催しながら検討を進めており、国土交通省のガイドラインなどとも照らし合わせて大きく水準から外れていないのであれば、嫌なことを引き受けて実施した理事会に感謝こそすれ、責める必要はないと思います。

 

何よりも、修繕積立金は値上げするのであれば一日でも早い値上げが良いということを認識して、社会的に修繕積立金が少しでも解決の方向に向かえば幸いです。

 

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