台風や地震といった災害が起きるたびに特集される防災グッズですが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言われるように、人は悲しいぐらい備えの重要性を認識しながら時間が経てばこのことを忘れてしまいます。
また、恥ずかしながら私の経験として、ケチな気持ちが先行しすぎて家にあるものとだぶらなくていいように、防災グッズをいれるためのリュック、懐中電灯、非常用簡易トイレ・・・個別に揃えてしまい中途半端な状態になってしまっている方もいるのではないでしょうか?
この失敗をした経験から、リストから必要な防災グッズを考えれるようにすることだけでなく、セットで準備することで便利、おしゃれという観点も含め防災グッズを紹介します。
こんな方におすすめ
- 防災グッズの購入を考えている方
- 防災の意識はあるが何をすればいいかわからない方
- 防災の啓蒙を考えているマンション管理組合の関係者の方
1 データが示す災害時の自助の重要性 防災グッズが必要
災害時に自分自身や家族を守るために取るべき対応として3つのステップに分かれます。
災害時のステップ
- 「自助」 自らや家族が自分の身は自分で守るという災害への対応
- 「共助」 自助の次の段階で近隣、地域での助け合い
- 「公助」 共助の次の段階で行政や公的機関の支援
災害の初期段階では「自助」=「各個人での対応」はとても重要で、「共助」や「公助」を頼っても全員が被災者という事実を忘れてはいけません。
それを裏付けるように内閣府の防災情報からも「自助」の重要性を確認することができます。
現在想定されている南海トラフ地震のような広域的な大規模災害が発生した場合には、公助の限界についての懸念も指摘されている。事実、阪神・淡路大震災では、7割弱が家族も含む「自助」、3割が隣人等の「共助」により救出されており、「公助」である救助隊による救出は数%に過ぎなかったという調査結果がある
引用 内閣府防災情報のページ
また、災害といっても台風によるものや地震など様々なケースが想定されます。
まずは防災グッズはどのような状況で必要となるのかをイメージしてみましょう。
防災グッズが必要となる状況
- ライフライン(電気・ガス・水道)が止まる
- 避難時(避難場所へ道といった家の外だけを考えるのではなくガラスが割れて足元が危険になるなど家の中も安全ではない)
- 自宅(在宅避難※マンションで推奨)や避難所での生活
なお、以前にマンション内で防災講習を実施したときに、「今後、防災グッズを準備します」と答えた人に1ケ月後に防災グッズを購入したか聞いても、20名中3名しか購入していませんでした。
残念ながらこれが多くの人の思考と行動です。
本記事をご覧いただいているあなたはぜひすぐに準備をしてください。
2 おすすめしたい備えておくべき防災グッズのリスト
災害時に持ち出せるように寝室に置いておくものと、自宅を避難所とする場合の在宅避難用の備品リストを紹介します。
まずはリュックや袋ですぐに持ち出すことができるようにしておく防災グッズのリストです。
持ち出し備品リスト
- 備品をいれるリュック(袋タイプもOK)
- 懐中電灯・電池
- ラジオ(手回し充電・USB充電機能付き)
- 水(長期保存向け)・給水用タンク
- 非常食(乾パン・缶詰・栄養補助食品)
- ラップ・紙皿・割りばし
- ヘルメット・頭巾
- エアーマット(睡眠用)
- ブランケット(毛布やアルミ)
- 救急セット(常備薬・ばんそこう・ハサミ・ピンセット・包帯etc)
- 生理用品(簡易トイレ・歯ブラシ・ウェットティッシュ・女性ものetc)
- 雨具(レインコート・折りたたみ傘)
- タオル・手袋・運動靴・万能ナイフ・ロープ・ゴミ袋
- 筆記用具(マジック・紙)
- ライター・マッチ
次に持ち出しようの防災グッズに加えて、在宅避難用に常に家にストックとして抱えておくと役に立つものです。
物によっては特別にそろえるというより、普段から少し多めに備蓄として備えておく癖をつけておけばいいでしょう。
在宅避難用の備品リスト
- 水(長期保存向け)
- お風呂の残り湯(流さず一日置いておく)
- 非常食(乾パン・缶詰・栄養補助食品)
- ティッシュ・トイレットペーパー
- ラップ(水が使えないときに皿に巻ける)
- 鍋・カセットコンロ・ボンベ
- 水のいらないシャンプー
- 工具類
- 生理用品(簡易トイレ・歯ブラシ・ウェットティッシュ・女性ものetc)
備品リストは消防庁 防災マニュアル-震災対策啓発資料-も参考になります。
また、その他に必要になるものとして現金なども必要となります。
その他リスト
- 現金(お札・硬貨も忘れず準備)
- 証明書(免許証・保険証)
- 通帳・印鑑
3 準備に失敗しないためにおすすめする防災グッズのセット
私のように個別に防災グッズをそろえようとすると中途半端になってしまうことがあります。
よく考えてみれば準備は面倒ですし、漏れもあります…。
それでも、まずは防災グッズのリストを確認して、そこから必要なものだけピックアップしてそろえたいという方もいると思います。
しかし、日常生活で使うものと非常時に必要となる物は異なり、家のあちこちに防災グッズをばらばらに収納していては、非常時の備えとしてよくありません。
便利なもので自分で一つずつ選ばなくても、必要な防災グッズがセットされた状態で購入することができます。
どの防災グッズをそろえるかで悩んで時間を使ってしまうのであれば、すでに家にあるものと重なっても防災グッズはセットで購入して、万が一に備えて、寝室などにすぐに持ち運べる形で置いておくことをお勧めします。
そのうえで購入した防災グッズのセットには入っていないものの、こだわって用意したいものだけ買い足したほうが効率的ですし抜けもありません。
4 おしゃれに拘りたい人向けの防災グッズのセット
持ち運ぶための防災グッズはリュックにまとめて寝室に置いておくと便利です。
一方で災害時に避難することを考えると玄関に置きたいという人もいるのではないでしょうか?
そういった人向けには「背負う」「転がす」「片手で持つ」と運び方が選べる3WAY仕様で、玄関扉にマグネットでおしゃれに玄関に置くことができる防災グッズも販売されています。
5 防災グッズはいますぐに準備しよう
本記事のまとめ
- データが示す災害時の自助の重要性 防災グッズが必要
- おすすめしたい 備えておくべき防災グッズのリスト
- 準備に失敗しないためにおすすめする防災グッズのセット
- おしゃれに拘りたい人向けの防災グッズのセット
ここまで記事をご覧いただきありがとうございました。
記事の途中でも紹介しましたが、防災グッズをそろえようと思った人は今すぐ行動してください。
残念ながらこの機を逃すと時間の経過とともに確実に防災グッズのことは忘れていくでしょう。
防災グッズをそろえておき、災害が来なくて役立たなくても、何かあったときのための準備です。
すでに「うちは準備してある」というご家庭においても、例えば一人暮らしのお子様がいませんか?
そういった人への贈り物としても考えられます。
ぜひ今すぐ防災のための準備しましょう。
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