リプレイス

マンション管理会社の変更(リプレイス)を検討する理由…本当にフロントだけがダメなのか?

マンション管理会社がリプレイスに関し抱える悩みのイメージ(大変 時間が無い ストレス)
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マンション管理会社を変更することを表す「リプレイス」という言葉は管理組合と管理会社双方にとって聞きたくない言葉です。

 

しかし、現実として管理会社の変更に踏み切るマンションはあります。

リプレイスのきっかけになりうる、フロント担当者の仕事内容を切り口に、管理業界、管理組合側の課題を考察していきます。

 

こんな方におすすめ

  • マンション管理会社の変更を考えている管理組合の理事長等の関係者
  • マンション管理会社に不満を持っている管理組合の理事長等の関係者

 

 

 

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1.マンション管理組合が管理会社を変更(リプレイス)する理由

管理組合が管理会社の変更を検討するきっかけは次のとおりです。

最近の傾向では、管理会社から値上げ提案や管理継続の辞退があり、リプレイスを余儀なくされる管理組合も増えています。

 

リプレイスを検討するきっかけ

  • フロント担当者の対応
  • 管理員の対応
  • 管理組合の経費削減
  • 管理会社からの値上げ提案や解約の申し入れ

 

 

2.マンション管理会社を変更(リプレイス)する理由~フロント担当者の対応~

「管理会社フロント担当の動きが悪い」、この不満がきっかけとなり、リプレイスの検討を開始したと管理組合関係者から聞くことがあります。

 

指摘されるフロントの対応

①依頼事項が放置されたまま

具体例:前回理事会で依頼したことに着手されていない

           

②対応が遅い

具体例:理事会・総会議事録がいつまでも出てこない

           

③提案力が無い

具体例:課題解決に向けた提案が無い、限定された一つの考えしか示されない

 

では、フロントが変わればこれらの問題は解決されるのでしょうか。

 

確かにリプレイスの場面や管理会社の各社のホームページでは「人材力」、「組織力」といった言葉が並んでおり、リプレイスをすることにより、問題は解決される気になります。

しかし、管理会社フロントの仕事内容は属人的で、現在委託している管理会社がある程度の規模であるのであれば、リプレイスをすることは最善の解決策ではありません。

 

ココがポイント

結論から言えば、今の管理会社と上手く付き合うがベストです。

 

管理会社フロントの仕事内容と管理業界の現状、さらには管理組合側の問題を理解することで、フロント担当に不満ばかり持ち、リプレイスありきで動くことがどれだけ意味の無いものかをお伝えします。

 

 

3.マンション管理会社のフロント担当の仕事内容

とくかく仕事内容が多岐に渡ります。

フロント担当に求められる力を考えればそれがわかります。

このようなことに対応できる力があれば、多くの他業界で活躍できると思います。

 

フロントに求められる力

①各種法律に関する知識

管理組合運営に直接的に関係する区分所有法だけでなく、建築基準法、設備関係で言えば消防法といった様々な法律をもとに業務を履行しなければなりません。

            

②ファシリテーション能力

総会や理事会等で複数人の前で話をする能力が必要です。

また、そこにはプライベートで様々な分野で働いている方がいますので、そういった人にも対応しなければなりません。

さらには、同じような価値観を持った人だけでなく、様々な価値観を持つ組織体(マンション全体)をまとめていく能力が求められます。

             

③コミュニケーション能力

1対1でのコミュニケーションが必要なことは当然ですが、同じマンションに住む者同士ということも想定した立ち回りが必要です。

特に上下階の騒音や漏水といった場面で求められる能力です。

             

④提案力

課題解決に向けた提案力が必要です。

これは会社のノウハウとも言えますが、個人の経験にも大きく左右されます。

                 

⑤管理員等の現場スタッフのマネジメント力

フロント担当の年齢は新卒から60代と幅広いのですが、20代、30代のフロントが60代の現場スタッフ(管理員や清掃員)に指導をしていかなければなりません。

この年齢差、現場スタッフのモチベーション、社会経験の背景から現場スタッフのマネジメントは難しいです。

 

すぐに思い浮かぶざっと上げるだけでもこれだけの力が必要となります。

一定規模の管理会社であれば、フロント担当者の負担を軽減するために分業制となっている場合がありますが、結局は全体のことはフロント担当が把握する必要があります。

 

考えてみてください。

役員である皆様自身が、フロント担当に「担当であればそれぐらい把握すべき」と思ったことがありませんか?

 

また、問い合わせに関して「たらい回しにされた」と思ったことはありませんか?

結局は社内で分業制を採用していても、会社の評価の大半は最前線に出る担当者のアウトプット次第です。

 

ココに注意

そして、管理組合から、管理会社に過大要求(一人で対応しきれない物量や分業するにもそれを許さない考え)をし、フロント担当を追い込んでいるのが実態なのです。

 

さらに、計画的に仕事を進めることができない一番の要因が緊急対応の多さです。

マンションはどれだけ注意を払っていてもトラブルが起こります。

 

住民同士のトラブル(騒音、漏水)、機械の故障、停電etcとトラブルばかりです。

「今日は昨晩の理事会の議事録を作ろう」と思っても、一つこのようなトラブルに巻き込まれることにより、その日の予定が狂います。

 

それにより対応スピードが落ちる、日々の業務知識や社会情勢といったインプットにあてる時間がなくなる、結果として、管理組合の不満に繋がるといった流れです。

 

緊急対応を社内の別のスタッフが行ったとき、該当住民から「なぜフロント担当が対応しない?フロント担当が来るべきだ」といってさらなる負担に繋がることはよくあります。

そのうえで「上司を出せ」という話に繋がり、そこでの状況報告にも時間を取られ、見えないところで居住者からフロント担当は追い込まれているのです。

 

 

4.リプレイスの原因はマンション管理業界全体の課題である

発生すれば肉体的にも精神的にも負担になる緊急対応、居住者からの様々な要望や相談、それらを的確に対応しなければならい状況が続き、今やりたい、やらなければいけない仕事に手をつけることができないジレンマに陥ります。

 

このような現場では人は続かない、育たないということがわかりますよね?

 

さらに追い打ちをかけるように、昼夜を問わず携帯電話を片時も離すことができず、総会、理事会の準備に追われ、休む暇がないという日々が続きます。

フロント担当者の性格として几帳面で真面目な人が多いです。

 

ココに注意

その性格ゆえに悩みを抱え、耐えきれなくなり、退職、病んで「うつ」になってしまうという結果に至ります。

 

管理業界は管理組合の1年のサイクルを通して初めて、流れを掴むことができ、教育期間が大変長いです。

また、前述しましたように求められる力も多岐に渡ります。

 

一人前になる過程で仕事量が増え、ジレンマに陥り、育ち始めた人材が会社を去っていく、負のスパイラルが業界の実態になってしまっている状況です。

 

 

5.マンション管理組合・住民側がフロント担当の接し方で抱える課題

さて、このような辛い状況におかれているフロント担当に対して、理事会の要望は適正と言えるでしょうか?

 

そもそもリプレイスを検討する管理組合は要望が高くなりがちで、管理会社のダメなところを見つけるという考えのもと動いています。

また、管理会社を苦しめるようなモンスター住民によるカスタマーハラスメントを管理組合として管理会社に押し付けていませんか?

マンション管理会社フロント担当が悩む様子

 

モンスター住民の特徴

  • 同じ要望を何度も繰り返す
  • 結論の出ないことを長時間にわたり管理会社要望を出す
  • そもそも管理組合側のことを管理会社に解決するように求める
  • メールや手紙で採算にわたり要望を出してその回答を求める

 

確かに委託料を払って仕事を任せている状況ですが、それは本当に管理会社の仕事でしょうか?

管理組合が協力することで解決に向かいませんか?

 

こういったことを今一度考えてみてください。

 

 

 

まとめ~リプレイスせずに現マンション管理会社とどう上手く付き合うか~

管理組合が抱えている不満の原因がフロントの能力不足ということはありえるかもしれませんが、管理会社・フロント担当が置かれている現状と、管理組合が求める要望を擦り合わせたときに、リプレイスをすることで解決できるでしょうか?

 

ココに注意

リプレイスには管理組合側にも大きな負担がかかりますし、リプレイス前後には、大規模修繕といった大きな議題を検討することはほぼ不可能です。

 

また、近年ではこれまで考えられなかった、管理会社から管理を辞退するという流れも出始めています。

管理業界の中で委託先がなくなる(管理受託を断られる)管理組合が出始めるという状況を生み出さないためにもリプレイスを考えるのは最終手段です。

 

ココがおすすめ

「現管理会社とどううまく付き合うか」、このことに重点を置き、管理会社と対話していくことが重要です。

 

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