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モンスタークレーマーによりマンション管理会社が疲弊する実例と対応

モンスタークレーマーに悩まされるマンション管理会社

 

様々な報道を通して、モンスタークレーマーと呼ばれる人々のカスタマーハラスメントの特集を見る機会が増えてきました。

 

マンション管理会社や管理組合の場合は、モンスタークレーマーは第三者ではなく、権利・権限を持った区分所有者であるため、無理難題にも何かしらの対応をせざるを得ないことが多く、関係者に猛威を振るっています。

 

そして、モンスタークレーマーは自分の利益のためや正義感だけのために管理会社を疲弊させるだけでなく、「マンションのために」、「管理組合のために」と正義感を振りかざすことがよくあります。

 

しかし、皮肉なことに、その存在自体が健全な管理組合運営を阻害し、結果として管理組合に不利益をもたらしているケースもあります。

 

今回は実例をもとに悪質なカスタマーハラスメントの実例を紹介します。

 

こんな方におすすめ

  • モンスタークレーマーの対応方法を知りたい方
  • モンスタークレーマーの存在に悩んでいるマンション管理会社・管理組合の関係者

 

 

 

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1 漏水の責任を押し付けるモンスタークレーマーの対応

上階の専有部から下階に水漏れがありました。

 

原因は上階の台所に付いている水栓のシャワーホースが劣化し、台所で水を使用する度に水が漏れ、結果として下階に水漏れしていました。

 

マンションは築5年以上が経過しており、シャワーホースは普通に使用していても自然劣化が始まる時期を経過しており、決して不良品ではありませんでした。

 

漏水時の一般的な対応

上階のシャワーホースを上階の部屋の所有者の責任と負担で交換し、下階の被害は上階の所有者や管理組合が加入する個人賠償責任保険を適用し復旧します。

 

しかし、下階からの水漏れ連絡をもとに管理会社が上階に連絡をとり水漏れを止めるために動き始めると、上階の所有者が驚くべき次のような主張をします。

 

モンスタークレーマーの主張

  • シャワーホースの劣化箇所は台所の下の戸棚の奥の方にあり、普段は見ることができない。(実際は戸棚を開ければ見ることができる状態。)
  • この商品は不良品であり自分に責任は無い。そのために自分の費用で修理をしろと言われても困る。
  • 自分に費用負担が無いとわかるまで修繕する気も無いし、下階にさらに水が漏れても、壊れているのに修理しない管理会社、建設会社、メーカーの責任であり、自分にも生活があるため、自分はこれまで通り普通に生活をする。

 

上階の所有者がこのようなスタンスではシャワーホースを修繕することができません。

 

当然ながらこのようなやりとりをしている間にも下階には水が漏れます。

 

下階の所有者の方は、上階での補修対応が進まないことに苛立ちを覚え、上階の方が修繕しないのは管理会社等の対応が悪いからであると、管理会社に責任を転嫁し、管理会社は上下階の板挟みにあいました。

 

そして、この非常識なクレーマーの対応により、本問題を解決させるために、管理会社やメーカー等のスタッフが疲弊しました。

 

結果としては管理会社に対して管理組合も協力姿勢を見せ、シャワーホースの修繕を急ぐべきとの判断やその他事情も重なり、個人に負担がかからないように、関係者で話し合い修繕を行いました。

 

また、下階の被害は管理組合が加入している保険で対応しましたが、下階の所有者からは、普段はマンションに住んでいないため、漏水対応のために帰ってきたときの交通費や水が臭かったとして服のクリーニング費用等、過剰とも言える請求が出ました。

 

当然と言ってはなんですが、そのような費用の大半は認められませんでした。

 

本来、責任は上階にあるはずが、下階の所有者は保険で認められなければ、上階に言うのではなく、管理会社に補償を求めるといった筋違いの主張にも疲弊した結果となりました。

 

 

2 自分の不注意で傷ついた車両の補償を求めるモンスタークレーマーの対応

理不尽な主張を繰り返すモンスタークレーマー

 

車両がマンション敷地内に入る前のセキュリティとしてロボットゲートを設置しているマンションがあります。

 

リモコンを使ってチェーンを上げ下げする設備です。当然ながら使用者はリモコンでチェーンを下げてからゲートを通過します。

 

ある日、クレーマーから、「ロボットゲートを通過するときにチェーンを切ったことで車が傷ついた。補修する必要があるため費用を負担しろ。」と管理会社に連絡が入りました。

 

管理会社としては毎日多くの車両が出入りしており、現在も正常に作動していることもあり、費用負担については丁重に断ったところ、クレーマーは激怒します。

 

激怒した理由として次のような厳しい言葉を投げかけます。

 

モンスタークレーマーの主張

  • 今は正常に動いているかもしれないが、自分が通ったときには正常に動いていなかった可能性がある。
  • ゲートが作動する時に反応するランプが点灯していなかった。お前(管理会社社員)はその現場を見ていたのか?
  • ゲートが正常に動いていたという証拠は出せるのか?状況を確認してからもう一度連絡してこい。

 

このロボットゲートは管理組合が設置している防犯カメラに映る箇所であり、管理会社は、理事会に事情を説明し、防犯カメラ映像を確認しました。

 

同時にロボットゲートのメーカーに、機械の設定としてゲートが降りる時間等の設定を詳細に確認しました。

 

結果としては、全て正常に作動していることがカメラ映像に残っており、その作動状況を秒単位でクレーマーに連絡したところ、「覚えておけ」と捨て台詞を残し、本件の対応は完了しました。

 

無事解決はできましたが、この対応でどれだけ管理会社が時間を使ったでしょうか?

 

また、時間を使っただけでなく、精神的にも疲弊していると思います。

 

何より、まじめな管理会社の担当者は、本来であればマンションを良くするために様々な検討ができる貴重な時間を、無駄な対応に費やされてしまいます。

 

 

3 ゴミ対応で管理会社を試すモンスタークレーマーの対応

清掃はマンション管理の基本です。

 

ゴミが落ちていることを長期間放置していることは、清掃を請け負っている管理会社の責任でありますが、クレーマーは過度な要求をし、時には管理会社を試します。

 

ある日、クレーマーから次のような連絡が管理会社にはいりました。

 

「二日前から家の前にゴミが落ちており、放置されている。今日は管理員休みであるが、二日もゴミを放置したことは管理会社の責任であり、すぐに拾いに来い。どのようなゴミかは拾いに来ればどのようなものかはわかる。拾いに来なければ委託業務費の返還や管理会社の変更を理事会に要望する。」

 

モンスタークレーマーの主張

  • 数日前からゴミが落ちているが放置されたままである。
  • 次の管理員の勤務日ではなく今すぐ拾いに来い。
  • すぐに対処しなければ委託業務費の返還や管理会社の変更を理事会に要望する。

 

確かに管理員が普通に勤務していれば巡回で必ず確認する箇所であり、それに気づいていなければ良くないことではあります。

 

そういったこともあり、管理会社の不手際の可能性があったことから、実際に管理会社が現地を確認したところ、特に何も落ちていませんでした。

 

そのことをモンスタークレーマーに連絡すると「絶対にゴミは落ちていた。風で飛んだのかもしれない。」とのことでした。

 

本当にゴミが落ちていたのかは定かでなく、そもそも風で飛ぶかもしれないようなゴミです。

 

管理会社を試すような行動を取ることによって、従業員が動き、結果として管理会社は疲弊します。

 

狙いがわからない自己満足型?もしくは愉快犯とでも言える不必要な連絡であったと思います。

 

 

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まとめ モンスタークレーマーによるカスタマーハラスメントの実例と対応

今回はモンスタークレーマーの3事例をもとに、実例と対応を紹介しました。

 

このようなことで管理会社を疲弊させるのではなく、マンションを良くするために管理会社と良い関係を築くべきです。

 

管理会社はクレーマーの対応で疲弊しますし、対応を管理会社任せにして助け舟を出さない管理組合の場合は、管理会社が管理を撤退するケースも増えてきています。

 

管理組合はクレーマーの存在を管理会社任せにするのではなく、管理会社とともに対応を検討するスタンスを取らなければ、管理会社に見限られる時代を迎えはじめていることに管理組合は真剣に向き合うべきと考えます。

 

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